EC2とは?
EC2の概要
EC2(Elastic Compute Cloud)は、AWSが提供する仮想サーバー(インスタンス)サービスです。オンプレミス環境の物理サーバーと異なり、必要な時に迅速にサーバーを作成・管理でき、スケーラビリティに優れています。
EC2の特徴
- オンデマンドでサーバーを作成・削除できる
- 必要なスペックを自由に選択できる(CPU、メモリ、ストレージ)
- 従量課金制でコストを最適化できる
- 複数のリージョン・アベイラビリティゾーンで運用可能
EC2インスタンスの作成
AWSマネジメントコンソールへのアクセス
まず、AWSマネジメントコンソール(https://aws.amazon.com/console/)にログインし、EC2の管理画面にアクセスします。
インスタンスの起動手順
- EC2ダッシュボードで「インスタンスの起動」をクリック
- Amazon マシンイメージ(AMI)を選択
- Amazon Linux, Ubuntu, Windows Server などのOSを選択
- インスタンスタイプの選択
- t2.micro(無料利用枠対象)、m5.large など用途に応じて選択
- インスタンスの詳細設定
- 自動スケーリングの設定、IAMロールの付与などを設定可能
- ストレージの追加
- EBS(Elastic Block Store)を使用してストレージを設定
- タグの追加
- インスタンスの管理を容易にするためのメタデータ(例:Name=MyServer)
- セキュリティグループの設定
- SSH(22番ポート)やHTTP(80番ポート)を開放
- インスタンスの起動
- キーペアを選択し、起動ボタンを押す
SSHでの接続方法
インスタンスの起動後、SSHを使用してリモート接続できます。
- 秘密鍵(.pem)を用意
- ターミナルまたはコマンドプロンプトを開く
- 以下のコマンドを実行
ssh -i my-key.pem ec2-user@<インスタンスのパブリックIP>
EC2インスタンスの管理
インスタンスの監視とパフォーマンス管理
EC2の状態やリソース使用率を監視することは、安定した運用に不可欠です。
- CloudWatchを使用したモニタリング
- CPU使用率、メモリ消費量、ネットワークトラフィックをリアルタイム監視
- アラームの設定
- リソース使用率が閾値を超えた際に通知を受ける
スケールアップ・スケールダウン
EC2インスタンスのリソースが足りない場合、スケールアップ(スペック向上)やスケールダウン(コスト削減)が可能です。
- インスタンスタイプの変更
- EC2を停止 → インスタンスタイプ変更 → 再起動
- オートスケーリングの設定
- トラフィック増減に応じてインスタンス数を自動調整
スナップショットとバックアップ
データ保護のために、定期的なバックアップを行うことが推奨されます。
- EBSスナップショットの作成
- EC2のストレージデータを保存し、復旧時に利用可能
- AMI(Amazon Machine Image)の作成
- サーバー構成を保存し、別のリージョンにデプロイ可能
EC2のコスト最適化
料金プランの選択
EC2の利用料金は、使用状況に応じて異なります。
- オンデマンドインスタンス(必要な分だけ支払う)
- リザーブドインスタンス(1年・3年契約で割引)
- スポットインスタンス(余剰リソースを格安で利用)
不要なインスタンスの停止・削除
コストを削減するために、不要なインスタンスを停止または削除することが重要です。
- 非アクティブなEC2の確認(CloudWatchでリソース使用状況をチェック)
- 使用していないEBSボリュームを削除(不要なストレージ料金を削減)
まとめ
EC2はAWSの中心的なコンピューティングサービスであり、柔軟なサーバー管理が可能です。本記事では、
- EC2の概要と特徴
- インスタンスの作成方法
- SSH接続と管理方法
- コスト最適化のポイント を解説しました。