EC2とは?仮想サーバーの作成と管理方法【AWS入門5】

EC2とは?

EC2の概要

EC2(Elastic Compute Cloud)は、AWSが提供する仮想サーバー(インスタンス)サービスです。オンプレミス環境の物理サーバーと異なり、必要な時に迅速にサーバーを作成・管理でき、スケーラビリティに優れています。

EC2の特徴

  • オンデマンドでサーバーを作成・削除できる
  • 必要なスペックを自由に選択できる(CPU、メモリ、ストレージ)
  • 従量課金制でコストを最適化できる
  • 複数のリージョン・アベイラビリティゾーンで運用可能

EC2インスタンスの作成

AWSマネジメントコンソールへのアクセス

まず、AWSマネジメントコンソール(https://aws.amazon.com/console/)にログインし、EC2の管理画面にアクセスします。

インスタンスの起動手順

  1. EC2ダッシュボードで「インスタンスの起動」をクリック
  2. Amazon マシンイメージ(AMI)を選択
    • Amazon Linux, Ubuntu, Windows Server などのOSを選択
  3. インスタンスタイプの選択
    • t2.micro(無料利用枠対象)、m5.large など用途に応じて選択
  4. インスタンスの詳細設定
    • 自動スケーリングの設定、IAMロールの付与などを設定可能
  5. ストレージの追加
    • EBS(Elastic Block Store)を使用してストレージを設定
  6. タグの追加
    • インスタンスの管理を容易にするためのメタデータ(例:Name=MyServer)
  7. セキュリティグループの設定
    • SSH(22番ポート)やHTTP(80番ポート)を開放
  8. インスタンスの起動
    • キーペアを選択し、起動ボタンを押す

SSHでの接続方法

インスタンスの起動後、SSHを使用してリモート接続できます。

  1. 秘密鍵(.pem)を用意
  2. ターミナルまたはコマンドプロンプトを開く
  3. 以下のコマンドを実行 ssh -i my-key.pem ec2-user@<インスタンスのパブリックIP>

EC2インスタンスの管理

インスタンスの監視とパフォーマンス管理

EC2の状態やリソース使用率を監視することは、安定した運用に不可欠です。

  • CloudWatchを使用したモニタリング
    • CPU使用率、メモリ消費量、ネットワークトラフィックをリアルタイム監視
  • アラームの設定
    • リソース使用率が閾値を超えた際に通知を受ける

スケールアップ・スケールダウン

EC2インスタンスのリソースが足りない場合、スケールアップ(スペック向上)やスケールダウン(コスト削減)が可能です。

  • インスタンスタイプの変更
    • EC2を停止 → インスタンスタイプ変更 → 再起動
  • オートスケーリングの設定
    • トラフィック増減に応じてインスタンス数を自動調整

スナップショットとバックアップ

データ保護のために、定期的なバックアップを行うことが推奨されます。

  • EBSスナップショットの作成
    • EC2のストレージデータを保存し、復旧時に利用可能
  • AMI(Amazon Machine Image)の作成
    • サーバー構成を保存し、別のリージョンにデプロイ可能

EC2のコスト最適化

料金プランの選択

EC2の利用料金は、使用状況に応じて異なります。

  • オンデマンドインスタンス(必要な分だけ支払う)
  • リザーブドインスタンス(1年・3年契約で割引)
  • スポットインスタンス(余剰リソースを格安で利用)

不要なインスタンスの停止・削除

コストを削減するために、不要なインスタンスを停止または削除することが重要です。

  • 非アクティブなEC2の確認(CloudWatchでリソース使用状況をチェック)
  • 使用していないEBSボリュームを削除(不要なストレージ料金を削減)

まとめ

EC2はAWSの中心的なコンピューティングサービスであり、柔軟なサーバー管理が可能です。本記事では、

  • EC2の概要と特徴
  • インスタンスの作成方法
  • SSH接続と管理方法
  • コスト最適化のポイント を解説しました。