SQLとは何か?
SQL(Structured Query Language)とは、リレーショナルデータベースを操作するための標準言語です。データの検索、追加、更新、削除などの操作を簡単に行えるため、データベース管理において不可欠なスキルです。
SQLの基本的な操作には、次の4つがあります:
- SELECT:データを検索する
- INSERT:データを挿入する
- UPDATE:データを更新する
- DELETE:データを削除する
本記事では、それぞれの基本的な使い方と応用について初心者向けに詳しく解説します。
SELECT文:データの検索
SELECT文の基本構文
SELECT 列名 FROM テーブル名;
- SELECT:取得したい列を指定します。
- FROM:データを取得するテーブルを指定します。
実際の使用例
テーブル users
からすべてのユーザー情報を取得するには、次のように記述します:
SELECT * FROM users;
*
はすべての列を意味します。
特定の列だけを取得する場合:
SELECT name, email FROM users;
これにより、ユーザーの名前とメールアドレスのみが取得されます。
WHERE句による条件付き検索
特定の条件に合致するデータを取得するには WHERE句 を使用します。
SELECT name FROM users WHERE age > 20;
このクエリは20歳以上のユーザーの名前を取得します。
ORDER BY句による並べ替え
結果を特定の順序で並べ替えるには ORDER BY句 を使います。
SELECT name FROM users ORDER BY age DESC;
- DESC:降順(大きい順)
- ASC:昇順(小さい順)
INSERT文:データの追加
INSERT文の基本構文
INSERT INTO テーブル名 (列1, 列2, ...) VALUES (値1, 値2, ...);
- INSERT INTO:データを挿入するテーブルを指定します。
- VALUES:挿入する具体的な値を指定します。
実際の使用例
新しいユーザー情報を追加する場合:
INSERT INTO users (name, email, age) VALUES ('田中太郎', 'taro@example.com', 25);
このクエリは、名前が「田中太郎」、メールが「taro@example.com」、年齢が25歳のユーザーを追加します。
UPDATE文:データの更新
UPDATE文の基本構文
UPDATE テーブル名 SET 列1 = 値1, 列2 = 値2, ... WHERE 条件;
- UPDATE:更新するテーブルを指定します。
- SET:更新する列とその新しい値を指定します。
- WHERE:更新対象となる行を限定します。
実際の使用例
特定のユーザーのメールアドレスを更新する場合:
UPDATE users SET email = 'newemail@example.com' WHERE name = '田中太郎';
このクエリは、名前が「田中太郎」のユーザーのメールアドレスを新しいものに更新します。
注意点
- WHERE句を指定しないとテーブル内のすべてのデータが更新されてしまう ため、条件の指定には注意が必要です。
DELETE文:データの削除
DELETE文の基本構文
DELETE FROM テーブル名 WHERE 条件;
- DELETE FROM:データを削除するテーブルを指定します。
- WHERE:削除するデータの条件を指定します。
実際の使用例
特定のユーザー情報を削除する場合:
DELETE FROM users WHERE name = '田中太郎';
このクエリは、名前が「田中太郎」のユーザー情報を削除します。
注意点
- WHERE句を指定しない場合、テーブル内のすべてのデータが削除されます。
実用的な応用例
商品管理システムでの使用
- SELECT を用いて在庫情報を確認し、
- INSERT で新しい商品を登録し、
- UPDATE で在庫数や価格を変更し、
- DELETE で廃棄された商品の情報を削除するなど、データ管理が効率的に行えます。
ユーザ管理システムでの使用
例えば、Webアプリケーションのユーザー情報の登録、更新、削除には、これらの基本的なSQL文が日常的に使用されます。
まとめ
SQLの基本操作である SELECT、INSERT、UPDATE、DELETE は、リレーショナルデータベースを扱う上で欠かせない重要なコマンドです。これらを組み合わせることで、データの追加、変更、検索、削除といった基本的な操作が可能になります。
初心者のうちにこれらの基礎をしっかりと理解しておくことで、より複雑なクエリの作成や応用がスムーズになります。実際のプロジェクトにおいても非常に役立つスキルとなるため、繰り返し練習して身につけましょう。