Android Studioのセットアップとプロジェクト作成【Jetpack Compose入門①】

Android Studioのインストール
Jetpack Composeプロジェクトの作成
エミュレーターまたは実機での動作確認
1. エミュレーターの設定
2. 実機でのデバッグ方法
Jetpack Composeプロジェクトの初期設定
1. 依存関係の確認と更新
2. プロジェクトのビルドとデバッグ
まとめ

Android Studioのインストール

Android Studioとは？

Android Studioは、Googleが公式に提供するAndroidアプリ開発用の統合開発環境（IDE）です。Jetpack Composeを使った最新のUI開発を行うためには、このAndroid Studioを使用します。

Android Studioのダウンロード

Android Studioは公式サイトからダウンロードできます。

Android Studioの公式サイトにアクセス
最新版のAndroid Studioをダウンロード
OSに応じたインストールファイルを実行

インストール手順（Windows & Mac）

Windowsの場合：

ダウンロードした.exeファイルを実行
「Next」をクリックしながらセットアップを進める
必要なSDKコンポーネントをダウンロード
インストールが完了したら「Finish」をクリック

Macの場合：

ダウンロードした.dmgファイルを開く
Android StudioをApplicationsフォルダにドラッグ＆ドロップ
初回起動時に必要なSDKコンポーネントをダウンロード

Jetpack Composeプロジェクトの作成

新規プロジェクトの作成

Android Studioを起動
「Start a new Android Studio project」を選択
「Empty Compose Activity」を選択
プロジェクト名を入力（例: ComposeApp）
パッケージ名を設定（例: com.example.composeapp）
言語を「Kotlin」に設定
最小SDKを「API 21: Android 5.0 (Lollipop)」以上に設定
「Finish」をクリックしてプロジェクトを作成

プロジェクト構成の確認

新規作成したJetpack Composeプロジェクトには、以下のような主要なファイルが含まれています。

MainActivity.kt（メインのエントリーポイント）
AndroidManifest.xml（アプリの設定情報）
build.gradle.kts（プロジェクトの依存関係やビルド設定）

MainActivity.ktの基本構造

Jetpack Composeでは、UIの構築がKotlinの関数ベースで行われます。デフォルトで作成されるMainActivity.ktの内容を見てみましょう。

package com.example.composeapp

import android.os.Bundle
import androidx.activity.ComponentActivity
import androidx.activity.compose.setContent
import androidx.compose.foundation.layout.fillMaxSize
import androidx.compose.material3.MaterialTheme
import androidx.compose.material3.Surface
import androidx.compose.material3.Text
import androidx.compose.runtime.Composable
import androidx.compose.ui.Modifier
import androidx.compose.ui.tooling.preview.Preview
import com.example.composeapp.ui.theme.ComposeAppTheme

class MainActivity : ComponentActivity() {
    override fun onCreate(savedInstanceState: Bundle?) {
        super.onCreate(savedInstanceState)
        setContent {
            ComposeAppTheme {
                Surface(
                    modifier = Modifier.fillMaxSize(),
                    color = MaterialTheme.colorScheme.background
                ) {
                    Greeting("Android")
                }
            }
        }
    }
}

@Composable
fun Greeting(name: String) {
    Text(text = "Hello $name!")
}

@Preview(showBackground = true)
@Composable
fun DefaultPreview() {
    ComposeAppTheme {
        Greeting("Android")
    }
}

setContentの役割

setContent関数の中で、ComposeのUIを構築しています。

ComposeAppTheme はアプリのテーマ設定
Surface は画面全体の背景
Greeting 関数で「Hello Android!」と表示

エミュレーターまたは実機での動作確認

エミュレーターの設定

Android Studioの「Device Manager」を開く
「Create Virtual Device」をクリック
画面サイズを選択（Pixel 6など）
必要なシステムイメージ（API 30以上推奨）をダウンロード
エミュレーターを起動

実機でのデバッグ方法

Android端末の開発者モードを有効化
USBデバッグをONにする
PCとスマホをUSBで接続
Android Studioの「Run」ボタンをクリックし、実機でアプリを実行

Jetpack Composeプロジェクトの初期設定

依存関係の確認と更新

プロジェクト作成直後に、最新のJetpack Composeライブラリを使用しているか確認しましょう。 build.gradle.kts (Module: app) に以下の依存関係があることをチェックします。

dependencies {
    implementation("androidx.compose.ui:ui:1.5.0")
    implementation("androidx.compose.material3:material3:1.2.0")
    implementation("androidx.compose.ui:ui-tooling-preview:1.5.0")
    debugImplementation("androidx.compose.ui:ui-tooling:1.5.0")
}