AWSアカウントの作成と初期設定【AWS入門3】

AWSアカウントを作成する

AWSの公式サイトにアクセス

AWSを利用するためには、まずAWSの公式サイト(https://aws.amazon.com/)にアクセスし、アカウントを作成する必要があります。AWSの公式サイトにアクセスしたら、「無料で始める」ボタンをクリックして登録を開始します。

必要な情報の入力

AWSアカウントの作成には、以下の情報を入力する必要があります。

  • メールアドレス(ログインに使用)
  • パスワード(強力なパスワードを設定)
  • AWSアカウント名(任意の名前を設定)

情報を入力したら、「続行」ボタンをクリックします。

連絡先情報の入力

次に、連絡先情報を入力します。

  • 氏名(個人の場合は本名、企業の場合は代表者名)
  • 住所
  • 電話番号
  • 国・地域

個人利用かビジネス利用かを選択し、「続行」をクリックします。

支払い情報の入力

AWSでは無料枠(Free Tier)を提供していますが、利用するためにはクレジットカードまたはデビットカードの登録が必要です。

  • カード番号
  • 有効期限
  • セキュリティコード

AWSは従量課金制なので、無料枠を超えた分はこの支払い方法から請求されます。

本人確認の手続き

登録後、AWSは本人確認のために電話認証を行います。

  1. AWSから提供される認証コードを確認
  2. 携帯電話または固定電話でコードを入力
  3. 確認が完了したら、次のステップに進む

サポートプランの選択

AWSには以下のサポートプランがあります。

  • 無料(Basic Support):すべてのユーザーが利用可能
  • 開発者プラン(Developer Support):開発向けに基本的なサポートを提供
  • ビジネスプラン(Business Support):運用時のトラブルに対応
  • エンタープライズプラン(Enterprise Support):企業向けの24時間サポート

初心者は無料プラン(Basic Support)を選択して「続行」をクリックしましょう。

AWSマネジメントコンソールへのログイン

登録が完了したら、AWSマネジメントコンソール(管理画面)にログインします。

  1. AWS公式サイトにアクセス
  2. 「コンソールにサインイン」をクリック
  3. 登録したメールアドレスとパスワードを入力

これでAWSの利用を開始できます。

初期設定を行う

ルートアカウントのMFA(多要素認証)設定

AWSのルートアカウントはセキュリティ上重要なので、多要素認証(MFA)を有効にしましょう。

  1. AWSマネジメントコンソールにログイン
  2. 「IAM(Identity and Access Management)」に移動
  3. 「ルートユーザーのMFAを有効化」を選択
  4. スマートフォンのMFAアプリ(Google Authenticatorなど)をセットアップ
  5. QRコードをスキャンし、表示されたコードを入力
  6. MFAの有効化を完了する

MFAを設定することで、万が一ログイン情報が漏洩しても不正アクセスを防ぐことができます。

IAMユーザーの作成

ルートアカウントは特権が強いため、日常的な作業にはIAMユーザーを作成して利用するのが推奨されます。

  1. AWSマネジメントコンソールで「IAM」に移動
  2. 「ユーザー」メニューを開き、「新規ユーザーの追加」をクリック
  3. ユーザー名を入力(例:admin_user)
  4. 「AWSマネジメントコンソールへのアクセス」を有効化し、一時パスワードを設定
  5. 適切な権限(AdministratorAccessなど)を付与
  6. ユーザーを作成し、アクセス情報を記録

IAMユーザーを作成することで、ルートアカウントを直接使用せずに運用でき、セキュリティを強化できます。

バジェット設定(予算管理)

AWSの利用料金が予想以上に高額になるのを防ぐために、AWS Budgetsを設定しましょう。

  1. AWSマネジメントコンソールで「AWS Budgets」に移動
  2. 「新しい予算を作成」をクリック
  3. 月額予算の上限を設定(例:10ドル)
  4. 閾値(例えば80%を超えた時点でアラート)を設定
  5. Eメール通知を有効化

これにより、AWSの利用料金を可視化し、予算超過を防ぐことができます。

セキュリティアラートの設定

AWSでは、不正なアクセスや設定ミスを検知するためのサービスが提供されています。

  • AWS CloudTrail:APIの操作履歴を記録
  • AWS GuardDuty:セキュリティ脅威の検知
  • AWS Security Hub:セキュリティ設定のベストプラクティスをチェック

これらを有効化し、定期的に確認することで、AWSの安全な運用が可能になります。

まとめ

AWSアカウントの作成と初期設定は、クラウド環境を安全に活用するために非常に重要です。本記事では、

  • AWSアカウントの作成方法
  • ルートアカウントのMFA設定
  • IAMユーザーの作成
  • 予算管理とセキュリティ設定 について詳しく解説しました。