VS Code(Visual Studio Code)を使ってPythonを実行する際、MacにはデフォルトでPython 3.9がインストールされており、公式サイトからPython 3.13をダウンロードしても、VS Codeが古いバージョンのPythonを使用してしまうことがあります。この記事では、VS CodeでPython 3.13を正しく認識させ、スクリプトを実行できるようにする方法を詳しく解説します。
Python 3.13をVS Codeの環境として選択する
VS Codeでは、Pythonスクリプトを実行する際に使用されるPythonインタープリターを明示的に選択できます。
VS Codeでインタープリターを変更する方法
- VS Codeを開く
- Python拡張機能がインストールされていることを確認してください。まだインストールしていない場合は、VS Codeの「拡張機能」タブで「Python」を検索し、公式拡張をインストールしましょう。
- コマンドパレットを開く
- Windows/Linux:
Ctrl + Shift + P
- macOS:
Cmd + Shift + P
- Windows/Linux:
- 「Python: Select Interpreter」を検索して実行
- 一覧が表示されるので、
/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/3.13/bin/python3
などPython 3.13のパスを選択します。
- 一覧が表示されるので、
- インタープリターの設定を確認
- VS Codeの右下に選択したPythonバージョンが表示されていることを確認してください。
python3のパスを確認する
Python 3.13が正しくインストールされているか確認するには、ターミナルを開いて次のコマンドを実行します。
/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/3.13/bin/python3 --version
結果が Python 3.13.x
になっていれば、インストールは正常です。
グローバルな優先度を変更する(必要に応じて)
システム全体でPython 3.13をデフォルトにする場合、環境変数 PATH
を更新することを検討しましょう。
PATH環境変数を変更する方法
1. 現在のパスを確認
echo $PATH
2. ~/.zshrc または ~/.bashrc を編集
Macのデフォルトシェルは zsh
なので ~/.zshrc
を編集します。
nano
や vim
などのエディターで開きます。
nano ~/.zshrc
ファイルの末尾に以下を追加します。
export PATH="/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/3.13/bin:$PATH"
3. 設定を反映
source ~/.zshrc
4. 変更を確認
python3 --version
これで Python 3.13.x
と表示されれば成功です。
VS Codeのデバッグ設定を変更する
VS Codeでスクリプトを実行するときに、Python 3.13を使用するように設定できます。
launch.jsonを編集する
.vscode/launch.json
をプロジェクトフォルダ内に作成し、以下の内容を記述します。
{
"version": "0.2.0",
"configurations": [
{
"name": "Python: Current File",
"type": "python",
"request": "launch",
"program": "${file}",
"pythonPath": "/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/3.13/bin/python3"
}
]
}
設定の確認
これで、VS Codeのデバッグボタン(▶ボタン)を押したときにPython 3.13が使用されます。
仮想環境を使用する(推奨)
複数のPythonバージョンがインストールされている場合、仮想環境を利用すると環境管理が簡単になります。
仮想環境を作成する方法
1. プロジェクトのディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行
/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/3.13/bin/python3 -m venv .venv
2. 仮想環境をアクティベートする
source .venv/bin/activate
仮想環境が有効化されると、ターミナルのプロンプトに (.venv)
が表示されます。
3. VS Codeで仮想環境を使用する
- コマンドパレット (
Cmd + Shift + P
) を開き、「Python: Select Interpreter」を実行します。 .venv/bin/python
を選択すればOKです。
まとめ
- VS CodeのPythonインタープリターをPython 3.13に設定 →
Python: Select Interpreter
で変更 - Python 3.13がインストールされたパスを確認 →
/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/3.13/bin/python3
- システム全体でPython 3.13をデフォルトにする(必要に応じて) →
PATH
を更新 - VS Codeのデバッグ設定を変更 →
launch.json
を編集 - 仮想環境を活用 →
venv
を作成・管理
これで、VS CodeでPython 3.13を正しく使えるようになります。ぜひ試してみてください!